都市とRomance

ワンネス

息吹き

わたしが生きている意味を教えてくれるものは多々ある

 

それは笑っている時だったり、泣いている時だったり、あなたと触れ合う時だったり、君と、はたまたまた別の誰かと意思を交わし合い分かり合える瞬間や分からないことを分かろうとする瞬間だったり、踊っている時や、魂を解放するときだったり、昔から歌うのが好きなわたしはこの独特な声で適当に覚えているすきな歌を歌っていてあなたが素敵と言ってくれる時や、まだまだある

 

死ぬことと言うのは、肉体が消滅し、わたしは魂は見えないから魂をも連れ去っていってしまうものだと思っていた

 

そんなことは違ったと感じた

 

記憶というのは凄いもので、なんでもない、または印象的ななにかをしっかりと記憶していて、例えば母が生前の際に残した言葉をはっきりと覚えているし、まあ魂をも連れ去ってしまったとしても記憶や香りや口ずさんでいた歌や「ママ寂しくてうさぎになっちゃいそう」と言っていたその言葉をしっかりと覚えているから、わたしは死んでいった大切な人たちの形を縁取るなにかしらをしっかりと感じながら呼吸する

 

生きていることはかけがえのないことで、破壊は再生であって、命は巡るものだと思う

感じる愛は、しっかりとここにあって、わたしは、その愛の形を鼻で吸い上げる上質なコカインよりも強く吸い上げ、ハードドラッグよりも強いエフェクトで感じながら深く呼吸をして整える

 

大丈夫というあなたの温かいし柔らかいし、なのにあっけらかんとした様は見惚れるくらい立派であって気持ちが良くて、まるで初夏の風が優しく吹き込んできたような気持ちになる

 

あなたや、また別のわたしが愛している死んでいった友達や母や、または他の誰かの優しさの縁取りを人差し指でゆっくりとなぞりながら1分でも1秒でも長く生きたいと強く願うことが増えた

 

上手に生きられないことは昔からわかっているから、もう一度、もう一度、胸に手を当て言霊にのせて、「大丈夫」と繰り返す

 

いくらでもかかってこい

どんな苦難や困難だって乗り越えてみせる

わたしは愛のために生きていたい

わたしは、あなたの笑った顔やわたしがうっとりしている顔を見るあなたのその目や強い眼差しや湿度はないのに吸い付く肌がもう生きることを終わりにしてもいいくらいのエクスタシーが効くあの夜よりもしあわせな一時を抱えながら、また深く息をする

 

大切にしたいものはなんですか

守りたいものはなんですか

未来なんて見えないのだから、イマ、この時を立派でなくてもいいから、自信を持って腹を括るんだ

わたしなら出来るし、わたしなら、わたしならと信じることを繰り返す

出した答えに正解と不正解だけしか存在するわけではないから

0か100かでなくてもいいんだから

行き先なんてそもそも見えなくてもいいんだから

約束をしようか

自分を信じて、と

約束をしようか

決めつけて未来の可能性や未知な奇跡を信じないことはしないと

約束をしようよ

大丈夫って

 

神様に触れるわたしの温かい手は

手を当てるだけで

手当てができること

信じようか

何度だって救われる言葉たちを

 

 

込み上げる不安感を押し殺して戦うこと

込み上げる気持ちに身を委ねて流れていくこと

それが今できる最高のイマだということを

 

 

意地になって無理矢理でも笑みを浮かべ

奥歯が欠けるくらいの悔しい思いをバネにして

あの骸骨に肉付けを