寒い。
とてもじゃないけどあなたの歌は聴けないし、無論ladyでもgirlでもないから、本当のことを知りたくなるの。
ボートの上で愛を囁きたい。
昔話なんてしたいんじゃない。
明日の仕事の話がしたい。
好きな色の話がしたい。
好きなお味噌汁の具の話もそう。
天気の話がしたい。
雨の日はストレート。
晴れの日は散歩して、曇りの日はサングラスをかけたいし、J-POPは聴きたくない。
嫉妬からは何も生まれない。
悲しいこと考えない。
さみしくなんてない。
悔しくなんてない。
全て鮮明に覚えているのに、あれもこれも知らないにおい。
けれど不思議と落ち着くから、
もう一眠りしてから、
なんの話がしたかったのか考えなおして、
歩いて来た道を引き返して、
隣町からタクシーに乗りなおして、
イルカの絵を描いてみようと思うけどあなたが描くならそのイルカは泳ぎだすとすら思うから、
少し黙ったら、
その横顔の頬にうつる長い睫毛をくちびるで撫でたいよ。
イルカが泳ぐ街の知らない喫茶店はやたらと時間がスローで、あの街とは大違いで、まるで映画の中のワンシーンみたいに色をなくすから、bad habitだなんて言わないであの夜に嫉妬してみる。
この胸いっぱいに吸い込んだ秋の匂い。
いつもあなたの歌が流れてる。